• 10月 10, 2023
  • 10月 18, 2023

高血圧について3 体重

高血圧といわれた方は、まず生活習慣を改善しましょう!ということになるわけですが、実際どれくらい効果があるのでしょうか。今回は体重についてのお話をします。

まず命綱を確保しましょう
生活習慣を改善するというのは大事ですが、特に診察室の血圧が160/100mmHgを超えている方は、内服薬開始をすすめています。生活習慣改善の効果は長期的に効果があり、重要ではありますが、時間がかかり確実性が乏しいです。薬でしっかり下げてまずリスクを下げておき、生活習慣が改善し、血圧がさらに下がってきたら薬を減量、中止するという方がよいでしょう。「頑張る」といって数年たつうちに、脳卒中など元に戻らない病気を引き起こす事態を避けましょう。

5㎏減量するとー5さがる
肥満の方は、減量することで血圧低下が期待できます。5㎏体重を絞るとー5くらい下がるとされます。実感としてはもうすこし下がる印象です。肥満のかたで大きくダイエットに成功した方は10近く下がることも多く、肥満傾向の方はぜひ取り組むべきです。
肥満の方が、血圧が高い理由は、いろいろな要因が重なってとされます。過食とともに塩分摂取が多く体液量が多い、交感神経の活動亢進、脂肪細胞から血管収縮物質の分泌、高インスリン血症の影響、閉塞性睡眠時無呼吸の合併などが指摘されています。

痩せるといろいろよい効果
内臓脂肪の減少や高インスリン血症の減少など肥満解消の効果は血圧だけでなく、血糖値や脂質代謝などにも好影響を及ぼします。血圧を下げることが目的ではなく、病気を防ぐことが目的なわけですので、血圧だけに注目しすぎず、全身的なリスク低減のため体重管理は重要です。体重だけでなくその中身筋肉量や、脂肪量を評価することも重要です。当院では筋肉量や脂肪量を部位別に測定できる医療用の体組成計があります。https://www.tanita.co.jp/product/business/bodycompositionanalyzer/4102/ 筋肉量を落とさずに、減量を進めることが大切です。

やせるには
ダイエットの成功は、なかなか難しく、大きなテーマです。方法論もいろいろいわれています。個々のダイエット法への言及はまたの機会とし、ここでは幹となる2つについて強調しておきます。
カロリー制限 運動だけでは体重は減りません。まずしっかりカロリーを控えましょう
有酸素運動 運動だけで体重減少を図るのはかなり難しいですが、基礎代謝を改善し、筋肉量を維持するために有酸素運動がすすめられます。

だいぶ涼しくなってきました。運動習慣とともに減量に取り組んではいかがでしょう。

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