- 8月 19, 2023
高血圧について1
高血圧について。これは1回で網羅できないので、小出しに書いていきます。
2019年、実質は2020年から世界に大きな影響を与えた新型コロナウイルスですが、2020年から2021年にかけて世界で500万人以上の方が亡くなられたといいます。大きな脅威であったことは実感として間違いありません。身近な方をなくされた方もおおいでしょう。
しかし高血圧は、それに関係する合併症で年間1000万人以上が亡くなるとされ、公衆衛生上のもっとも大きな問題の一つです。
高血圧症は日本では、脳卒中にもっともおおきく関係しますので、高血圧の治療は、脳卒中の予防のためといえます。(もちろんほかの病気にも多大な影響を与えますが)
この高血圧、基準値はというと・・・
病院や診療所で測る血圧で140/90mmHg以上
自動血圧計で自分の家で測る血圧(家庭血圧)で135/85mmHg
24時間自動行動下血圧計の平均値で130/80mmHg(夜間血圧 120/70mmHg)
となっています。微妙に違いますね。病院に来ると、血圧が高くなるのは確かです。なので家での血圧は病院で測る血圧より低めになっています。
またAOBP:Automated Office Blood Pressureといって診療所であっても、診察室とは別の部屋で、安静時間をしっかりとり(5分以上)し、自動血圧計で3回(1分間隔で)測定した平均値の血圧は、従来の診察室の血圧より上(収縮期血圧)が10、下(拡張期血圧)が4も低かったとされます(SPRINT-J)。
なので、どのタイミングや状況で測った血圧なのかをはっきり認識しないといけないですね。
家庭ではかった血圧の平均値が146/90の場合、インパクトは診察室の146/90とは違うのです。
ではこの基準値以下なら安心かというとそうではありません
日本の高血圧ガイドラインからの表ですか
正常高値でも心血管径リスク約1.5倍、動脈硬化リスクわずかに(1.1倍)上昇。
高値血圧で心血管リスク約2.5倍、動脈硬化リスクも約2.5倍になるとされます。
120台でもリスクは上がってくるわけです。
正常血圧以上の場合、減塩や肥満解消といった生活習慣改善を始める必要があります。
そして高血圧なら・・・内服治療も視野に入れて管理をしていく必要があります。